ハゲでごめんね

ハゲの人へ、ハゲそうな人へ、ハゲが身近にいる人へ

壁ドンの思い出

令和某日、念願の「壁ドン」をやった。

 

オレが田園都市線青葉台駅で乗車した時は

まだ車内は多少の余裕があった。。

そこでつり革にぶら下がってドア窓から車外の景色を

見ていたりしたのだった。

目の前の女子高生もドアにもたれかかって

余裕のスマホいじりをしていた。

 

鷺沼駅で事件は起こったのだ。

俺の後ろから乗車した大人数が突然、押し寄せてきた。

有無を言わせぬ怒涛の寄りに

俺のカラダは耐えることができなかった。

(このままでは小柄な女子を押しつぶしてしまう!)

俺は抜群の反射神経を活かして

女子高生の顔の右上ドアにドンと片手をついて

彼女との衝突を避けたのだった。

 

コレって壁ドン(正確にはドアドン)だよね。

 

今や彼女の前髪と俺の前髪が触れ合うほどの近さだ。

(この部分、一部フィクション)

俺は右腕に非情な負荷を感じながら

一方でその気配を表情にだすことなく、

何気に女子高生の様子を見下ろした。

 

彼女はスマホに視線を向けたまま

こちらは一顧だにすることなく、

くるりと身を翻してドア外に向き直ったのだった。

 

一瞬でも壁ドン体位となった俺に幸あれ!

 

【今日の教訓

スマホって壁のかわりになるね

 

ザ・フライ 老いるとは

1986年のアメリカ映画で、

1958年に公開された「ハエ男の恐怖」のリメイク版ですね。

監督はクローネンバーグ。

もう30年以上前の作品なんだなア。

これはもともとホラー映画というジャンルになるんでしょうが

おどろおどろしい映像もあるのだけれど

もうちょっと内面的にコワいのです。

 

特にハゲの私が気になったのは「ブランドルハエ博物館」。

主人公のブランドルは自分が発明した「テレポッド」という

物体転送装置での実験に失敗してハエ男になってしまうのですが、

いっきにハエになってしまうのではなく、徐々にハエに変身していきます。

そのプロセスで、爪が抜け、歯が抜けて

それを自虐的にコレクションにしたのが「ブランドルハエ博物館」です。

 

ハエに完全に変わってしまったら見た目はグロテスクですが、

心の怖さは出てきません。

自分がどんどん変化していくプロセスが怖いのです。

完全に抜けてしまえばそれほど怖くない。

抜け落ちる過程が恥ずかしく、

そして自分の中にあるDNAに気づいて怯えるのです。

一番怖いのは人間としての

記憶や感情を失っていくことなんですが…。

 

ホラーなんだけど

ちょっとコワ切ないお話なのです。

 

 

【本日の教訓】

やっぱこれだけはいっておこう… 僕はハゲ男の恐怖

中年A

カツラ


身近にこの人はカツラかな、という人いないだろうか。
僕が転職した先の職場にいたAさんはまさにそういう人だった。


見た目にも明らか。

よく言われることかもしれないけど

生え際が不自然なのと髪質と顔のシワがアンマッチですぐにわかる。

同僚たちもAさんがいない場所で

Aさんの話題になるとカツラ話になる。

Aさんは温和で良い人なのだが、必ず嗤われることになる。

何でズラはばれると嗤われるのかなあ。

隠すことでその人が恥ずかしいと思っていることを露呈してしまう。

体を隠すほうがイヤらしいというアレに近いのかもしれない。

隠しているといじりたくなるのは人のサガである。

 

僕はハゲ丸出しにしてしまったが、

人は時に「潔かったね」とか褒め?られることや

「カツラは良くないよね」などと慰め?られることがあるけど、

実は僕もカツラをかぶっている。

というのは、比喩的表現で、心にカツラをかぶっている。

一見ハゲ丸出しに見せかけて実は心にカツラをかぶっている。

だから、みんなと一緒にAさんを嗤ったりすると

心がチクチクしてくる。

心のパンツといってもいいかもしれない。

 

今は異動してお会いすることも滅多にないAさん、

お元気でしょうか。

カツラが必要ならぜひこれからもカツラを着用し続けてください。

人は隠すことも必要ですよね。

 

【本日の教訓】

たぶんAさんもカツラだとバレていると知っていたんじゃないかな~

頭部戦線異状あり

 

 

はげ旗


今や全面ハゲとなった私。

全面的に侵攻され、やげて降伏し、

最期はハゲを受け入れた。

私はハゲになり、ハゲが私になった。

 

一点の曇りもなくハゲの私だが、

かつてはボサボサでふさふさだった時代もあり、

やがて抜け毛に苦しめられることになるわけです。

まだこの頃は降伏していない。

戦っていた、というか抵抗していた。

たたいたり、揉んだり、栄養を前線に供給し、

激しくレジスタンス活動を続けていた。

しかし、やがて戦線は後退を余儀なくされ、

局地的な敗戦を繰り返す中、

敵軍による大胆な頂上作戦があり、

自陣に致命的ともいえる失地が生まれた。

局地戦は全面戦争となり、

死屍累々と積み重なる抜け毛の山を前に言葉を失った。

負けを認められず、無駄にあがき続け、

奥地に隠れこもったこともあった。

本当にこの頃がしんどかった。途中が一番つらい。

最後は認め難きを認め、

白旗を振って降伏をしたのだった。

 

「tatox二等兵、恥ずかしながらただいま戻ってまいりました」

といって帽子を脱ぎ一礼!

ハゲとるやないかい!

 

【本日の教訓】

オーーーイ、戦争は終わったんだぞー、出てこーい

不毛地帯


隊員A「隊長、この惑星には人の気配がします」

隊長B「何を言っている、ただの不毛の土地じゃないか。ただ、暑いな~」

隊員A「照り返しがハゲしいのです。それに、このアブラぎった地面はどうしたものか。今にも足元をとられかねな、、、わぁ~、スベった~」

(スベリ落ちていく隊員A)

隊長B「大丈夫かぁ

隊員A「大丈夫ですぅ。周辺地にはわずかに草のようなものがありまして、かろうじて引っ掛かりました」

隊長B「良かった。これから助けにいくぞぉ~」

隊員A「お願いしますぅ~」

隊長B「熱いし、ドロドロだし、なんて惑星だ!‥‥あれ、雨か?」

隊員Aいや、雨ではありません!これは、な、なんて刺激臭だ」

隊長Bか、体が溶ける。助けてくれ~」

隊員A「助けて~」

 

【本日の教訓】

この育毛剤をご利用になる前には頭部をよく洗浄してからご利用いただけますようお願い致します。

 

 

 

 

キンタマと呼ばれた男

娘はげ


娘がまだ幼稚園に通っていた頃、

彼女は僕のことをキンタマと呼んでいた。

ピカピカしたアタマ→金色のアタマ→キンタマ

という連想だったのだけど、

娘の母親(僕の奥さん)や兄(僕の長男)がウけるものだから

いい気になってしまって、

むやみにキンタマを連発するわけです。

 

家庭内ならいい。

私もキンタマ攻撃とかいって、

アタマを娘に押し付けていったり。

でも、いったん外に出ると閉口しましたね。

外でキンタマと叫ぶわ、

見ず知らずの人で髪の毛がない人に向かって

「今の人、キンタマだったね」とか聞いてくるし。

見かねた長男がキンタマの何たるかを

身をもって教えようとしてくれたこともあったな~。

でもそれもこれも思い出話。

彼女は現在21才。

今はさすがにキンタマとは言わない。

ストレートに「…ハゲ」という。

 

【今週の教訓】

ハゲは下ネタにむすびつきやすい

想像してごらん

はげ石鹸


ハゲて、バリカンで刈り上げるようになってから、

良かったことがいくつかある。

それは洗髪が簡単になったことですね。

 

洗髪という言葉がちょっと違うわけですが。

髪ではなく、皮膚なんですよね。

ボディを洗うようにアタマを洗うわけです。ゴシゴシと。

アタマとカラダの境目がなくなる。

シームレスなんです。

地球に実は国境がないように人間のカラダだって

境界がひかれているわけではありません。

 

想像してごらん、天国なんてないことを。

想像してごらん、国なんてないことを。

想像してごらん、髪なんてないことを。

 

これはラクですよ。

もちろんシャンプーとかリンスとかも必要ないわけですしね。

コスト的にもかなりお得な髪型(髪型ではない!)といえるでしょう。

頭のテッペンから洗い始めて、

つま先まで洗い上げ、お湯でいっきに洗い流す。

首尾一貫してシンプルで経済的!

夏場の暑いとき、洗面で顔を洗っている時に、

ついついアタマまで洗ってしまうこともあります。

 

どうですか?

いいと思いませんか?

そうですか…思いませんか。

 

【今週の教訓】

地球のみなさん聞えますか? 宇宙からは生え際なんてみえませんよ